市場調査レポート
医用画像診断技術を利用した医薬品・医療用具開発の将来展望
発刊日 | 2007-05-15 |
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体裁 | A4 / 210ページ |
発行 | 株式会社シード・プランニング |
備考 | ※ご発注後に印刷するため、5営業日以内に発送いたします。 |
販売価格 |
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- 日本・米国・欧州の行政動向から、治験における画像データの必要性・有効性について調査⇒米国FDAや医薬品医療機器総合機構の承認事例、企業による先進的研究事例などから、今後の方向性をまとめました
- 臨床試験の画像データを承認申請データとして使用するメリットは / データ収集時の課題・留意点は⇒国内製薬企業臨床開発担当者へのヒアリングや学会、文献調査から画像診断のメリット・課題を浮き彫りにしました
- 国内・欧米イメージングCROや画像診断支援企業、画像関連企業のビジネスモデルや提携関係などを調査⇒国内CROへのヒアリングや海外CROのWEB調査を行い、今後の事業展望や新規市場の可能性をまとめました
シード・プランニングでは2006年9月に発刊したレポート「分子イメージングを利用した医薬品開発の将来展望」において、前臨床試験〜早期臨床試験(マイクロドーズ試験 / フェーズ0試験)における画像データの重要性・必要性についてまとめました。今回のレポートでは、臨床試験中後期〜市販後を中心とした画像データの重要性や必要性について調査を行います。
治験における画像診断の代表的な例として、固形がんを対象としたフェーズII試験の薬効評価には、RECISTガイドラインに基づく、CTを用いた腫瘍縮小効果の測定が標準になっています。画像によってより迅速な評価ができる反面、通常の臨床とは異なった画像診断独自の課題もあります。
アルツハイマー病 (AD) の診断は、通常問診テストや運動テストなど医師によるフィジカル的な検査によって行われていますが、AD特有のアミロイドタンパクの脳内蓄積量および分布画像をPETで測定する研究や、MRIによって脳の萎縮を画像で診断する研究が行われています。この技術は薬効評価に利用できる可能性があると考えられています。
画像を得る為には、画像機器や撮像プロトコール作成など医学・薬学・工学など幅広い知識が求められます。欧米では治験における画像収集・解析を専門にサポートするイメージングCROがあり、大きな市場を形成しています。一方国内においてもイメージングCROが本格的にビジネス展開を開始しており、今後の動向が注目されます。
<実例>
- ●実例 1
- 関節リウマチ病態の重傷度の評価は単純X線を用い、関節スペースを計測して行われていた。この方法では形態的変化で病態を評価しており、感度が低い為薬効評価が困難であった。しかしMRIの撮像技術・データ解析技術の向上により、関節軟骨の体積を計測する新しい評価方が開発され、感度の高い薬効評価を可能となっている。
- ●実例 2
- 18F-FDGを使いPETでがん検診を行うことは一般的になっているが、臨床試験においても抗がん剤の薬効評価への利用が検討されている。PET/CTを使えば、がん細胞の形態と活動性、転移の有無がわかるため有効である。すでに米国大手製薬企業は、CTでは評価の難しいがんを対象とした抗がん剤の臨床試験にPETを使った画像データを取得、FDAの承認審査時に提出している。
調査対象機器・分野
■医用画像技術に関連する機器
X線、CT、MRI、PET、SPECT 、DSA
■対象分野
オンコロジー / 脳神経疾患 / 心臓疾患 / 骨疾患 / 体内インプラント
調査対象企業・機関
下記はヒアリング実施先 その他オープンデータによる調査多数
- ■研究機関
- 先端医学薬学研究センター (アステラス製薬㈱先端技術研究室) 、
東京大学薬学部 (J-ADNI事務局) - ■製薬企業
- 国内製薬企業5社 (腫瘍領域:2社、脳神経領域:2社、骨疾患領域:1社)
- ■受託企業
- (株)MICメディカル 、クインタイルズ・トランスナショナル ジャパン(株) 、サイトサポートインスティテュート(株) 、 (株)マイクロン 、(株)メディカルイメージ 、(株)メド・ソリューション 、その他外資系CRO2社
- ■その他
- プライアルメディカルシステム(株)、PACSベンダー 2社 、解析アプリケーションベンダー 1社
目次
はじめに
調査概要
- 総合考察
-
- 調査結果のポイント
- 医薬品・医療用具開発に用いられる画像診断一覧
- 治験において画像診断を実施するための費用
- 治験において画像診断を実施する有用性
- 治験における一般的な画像診断ワークフロー
- 第1章 医用画像診断と医薬品・医療用具開発
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- 医用画像診断
- 1) 医用画像診断の現状
- 2) 画像診断のワークフロー
- 3) 画像診断における情報システム
- 医用画像診断と医薬品開発
- 1) 医薬品開発における画像診断の現状
- 2) 治験における画像診断の目的
- 3) 日常診療における画像診断と治験における画像診断の違い
- 4) 画像診断の価格と時間
- 医薬品開発において画像診断が注目される背景
- 1) FDAによるクリティカル・パスに関する報告
- 2) 製薬企業による画像診断利用の方向性
- 医用画像診断
- 第2章 画像診断に利用される機器
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- 単純X線
- 1) 単純X線の原理と普及状況
- 2) 単純X線を用いた治験
- CT (X-Ray Computed Tomography)
- 1) CTの原理と検査方法
- 2) CTの普及状況と今後の動向
- 3) CTを用いた治験
- MRI (Magnetic Resonance Imaging)
- 1) MRIの原理・撮像方法
- 2) MRIを用いた特殊な撮像方法
- 3) MRIの機種と普及状況
- 4) MRIを用いた治験
- SPECT (Single-Photon Emission Computed Tomography)
- 1) SPECTの原理・構造
- 2) 診断現場におけるSPECT
- 3) SPECTを用いた治験
- PET (Positron Emission Tomography)
- 1) PETの原理
- 2) PET検査の方法
- 3) 診断現場におけるPET
- 4) PETを用いた治験
- DSA (Digital Subtraction Angiography)
- 1) DSAの原理
- 2) 診療現場におけるDSA
- 3) 治験におけるDSAの利用
- 単純X線
- 第3章 画像診断が活用される疾患・医療用具
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- 医薬品開発における対象疾患
- 1) 医薬品開発における画像診断の役割
- 2) 画像診断を行うメリット
- 腫瘍 (オンコロジー)
- 1) 抗がん剤の臨床試験について
- 2) RECISTガイドラインについて
- 3) RECISTガイドラインによる抗がん剤の評価
- 4) MRIを用いた抗がん剤の評価
- 5) PETを用いた抗がん剤の評価
- 6) 固形がん以外評価
- 脳神経疾患
- 1) 脳梗塞
- 2) 多発性硬化症 (MS:Multiple Sclerosis)
- 3) パーキンソン病
- アルツハイマー病 (アルツハイマー型認知症)
- 1) アルツハイマー病の診断と治療
- 2) アルツハイマー治療薬の評価
- 3) ADNIについて
- 4) J-ADNIについて
- 5) SEAD-Japanについて
- 6) J-COSMICについて
- 骨疾患
- 1) 骨粗鬆症
- 2) 関節リウマチ (RA:Rheumatoid Arthritis)
- 循環器疾患
- 1) 循環器疾患と画像診断
- 2) 循環器疾患の治験
- 感染症
- 1) 感染症治療薬と画像診断
- 2) 感染症治療薬の治験
- 薬剤性間質性肺炎の診断/評価
- 1) 薬剤性間質性肺炎とは
- 2) 薬剤性間質性肺炎の起こりやすい薬剤
- 3) 薬剤性間質性肺炎における画像診断の重要性
- 体内インプラント
- 1) 体内インプラントとは
- 2) 体内インプラントの治験における課題/問題
- 3) 体内インプラントの画像を用いた有効性評価の例
- ステント
- 1) ステントとは
- 2) 治験における冠動脈ステントの評価項目
- 3) 冠動脈ステントの治験の実際
- 医薬品開発における対象疾患
- 第4章 治験における画像診断の実際と規制・ガイドライン
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- 中央判定委員会について
- 1) 中央判定とは
- 2) 中央判定委員会の実施について
- 3) 中央判定員会実施の課題
- 4) CRO・SMOの中央判定員会のサポート業務
- 治験時に遵守すべき画像診断に関する規制・ガイドライン
- 1) 21 CFR Part 11について
- 2) ER/ESガイドラインについて
- 3) 治験における電子データの重要性
- 学会や厚生労働省の動き
- 1) 治験における画像診断の適正利用に関するガイドラインについて
- 2) 日本胸部放射線医学研究機構の薬剤性肺障害に関する取り組み事例
- 画像診断技術を治験で利用する際に必要なバリデーション
- 1) 画像診断技術のバリデーション
- 2) 画像診断技術の今後の方向性
- 中央判定委員会について
- 第5章 画像診断に関する医薬品開発の現状と今後の方向性
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- 製薬企業が実際に使用している画像診断 (製薬企業へのヒアリング結果から)
- 1) 治験における画像診断の利用状況
- 2) 治験に画像診断を取り入れるメリット
- 3) 治験に画像診断を取り入れる課題
- 4) 画像診断に関するプロトコール作成時に参考とするもの
- 5) 画像に関する専任チームや専門家の必要性について
- 6) 画像診断試験の費用を低減させる方法について
- 7) 画像診断データ取得時の品質担保について
- 8) CROなどに望むサポート/サービスについて
- 9) 画像診断に関する共同研究や共同開発の必要性について
- 画像臨床試験に関する製薬企業の取り組み
- 1) 日本と欧米の治験環境の違い
- 2) 国内製薬企業の先進的な取り組み
- 3) アステラス製薬 (先端医学薬学研究センター) の取り組み事例
- 4) 国内における医薬品開発における画像診断に関する動き
- 欧米製薬企業の画像診断を用いた先進的研究
- 1) PETを用いた研究
- 2) MRIを用いた研究
- 3) SPECTを用いた研究
- 国内で開発が行われている画像診断が利用される医薬品
- 1) 腫瘍領域
- 2) 脳神経領域 (多発性硬化症、パーキンソン病、アルツハイマー型認知症)
- 3) 骨疾患領域 (関節リウマチ、骨粗鬆症)
- 画像診断技術を用いた医薬品開発の将来展望
- 1) 医薬品開発における画像診断技術利用の課題
- 2) 医薬品開発における画像診断技術利用の将来展望
- 製薬企業が実際に使用している画像診断 (製薬企業へのヒアリング結果から)
- 第6章 国内・海外における画像診断支援企業 (CRO・SMO)
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- 画像診断支援企業について
- 1) イメージングCROとは
- 2) 画像診断受託企業の特徴
- 3) 画像診断受託企業の主なサービス
- 国内における画像診断支援企業
- 1) MICメディカル
- 2) クインタイルズ・トランスナショナル・ジャパン
- 3) サイトサポート・インスティテュート
- 4) マイクロン
- 5) メディカルイメージ
- 6) メド・ソリューション
- 欧米のイメージングCRO
- ACR Image Metrix / Bio-Imaging Technologies,Inc /
Bio-Images Research Ltd / Certus Imaging LLC /
ICON Medical Imaging,Inc / IXICO Ltd / MicroMRI Inc /
Perceptive Informatics Inc / Proscan Imaging LLC / RadPharm /
VirtualScopics,Inc / WorldCare Clinical, LLC /
- ACR Image Metrix / Bio-Imaging Technologies,Inc /
- 画像診断支援企業の今後の方向性
- 1) 国内CROの画像診断受託に関する今後の方向性
- 2) 画像診断受託の有望分野
- 画像診断支援企業について
- 第7章 画像診断周辺市場の動向について
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- PACS
- 1) PACSの状況
- 2) 製薬企業やイメージングCROにおけるPACSの必要性
- 3) 国内における主なPACSベンダー
- ワークステーション・解析アプリケーション
- 1) 治験におけるワークステーション・解析アプリケーション
- 2) 国内におけるワークステーション・解析アプリケーションベンダー
- 遠隔画像診断
- 1) 遠隔画像診断と治験における画像診断
- 2) 国内における遠隔画像診断実施企業
- その他の業務
- 1) データ受け取り・保存
- 2) 治験時の医療機関における画像機器のシステム構築
- 3) プライアルメディカルシステム社の例
- PACS
- 【参考文献】
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